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【読書】クワイエットルームにようこそ

【読書】クワイエットルームにようこそ_c0136564_2111282.jpg【タイトル/著者】
クワイエットルームにようこそ/松尾スズキ
【読書の動機】
もらいもの
【評価】
★★★★☆
                    ※当然ながら評価はあくまでも個人の主観です。



 
 
【あらすじ】
-気付いたらシラフで裸で舞台に立っていた。。。私は単なる地味なライターなのに。
横には司会者がいて、そして私はなぜか手に持っているコップの中の液体でうがいをしようとしている。。。-

そして明日香は目を覚ました。
夢だった。
目覚めたまでは良かったが、体がベッドに固定されていて身動きが出来ない。
しかもこんな無機質な部屋。。。なぜ?
思い出した。。。オーバードーズだ。

明日香はゆうべのことを思い出す。
放送作家の彼、鉄っちゃんと大喧嘩して、さんざん暴れて、ヤケになって薬たくさん飲んで酒をあおって。。。

彼女がいる部屋は通称「クワイエットルーム」。
その病院内で、精神病患者がいろんな意味で「危険」と判断された時に隔離される部屋だった。
看護婦に病院内を案内されるが、そこで見たのは。。。過食症・拒食症のガリガリの女、頭から火を噴いて看護婦に連れてかれる女など。。。そしてすれ違いざま、ガリガリの女に小声でつぶやかれる。

「クワイエットルームにようこそ」

確かに私はオーバードーズをしでかしたがこいつらと一緒にされては困る。
検診で「異常なし」と診断されて即刻こんなところを出てやろう。
明日香の短いようで長い入院生活が始まった-。

【感想】
特に理由はないけれど、おそらく自分から進んで購入するタイプの本ではない。
実はこれ読んだのはもう1ヶ月は前。
読む本がなかった時に、人からもらったこの本を思い出して読み始めた。
自分でも意外だったのだが、楽しく読めた。

映画の原作ということもあってか、口語体で書かれていて文章のひとつひとつが短くスピード感があって、あっという間に読めちゃう。

んで中身の話なんだけど、まぁ精神病棟のお話ということもあって登場人物はどれも個性的。
過激な描写も多いしね。
「オーバードーズ」っていう単語が普通に出てくるくらいですから(笑)
頭から火を噴く女って何?どんな状況?なんてこともあるし。

病院が舞台とは言え、もう完全にフィクションの世界です、えぇ。
主人公をはじめとして、放送作家の彼氏や他の入院患者らも、一見バカバカしいことをやったり話したりしているんだけど、実はみんなそれぞれの人生を抱えている。
全体的にバカっぽい(失礼)テンションなんで、影の部分がかえってえらいリアルだったりする。
本当にそういう人がいてもおかしくないんだよなあ。。。なんて考えてしまうこともあるが、それはほんの一瞬。
基本的には、自分からは現実離れした世界のお話だったんで楽しく読めた。

たまにはこういう本を読んでみるのもありかもね。
でも、ほんとたまにで良いです(笑)

んで映画の方なんだけど、この前「クローズド・ノート」を観た時、予告編を観たんですよ。
この本を読んだことスッカリ忘れていたんだけど、火を噴く女のシーンとか観たらちょっと観たくなった(笑)
公式サイトで予告編流れてるんで、観れる人はぜひ。
他にも、看護婦室の窓ガラス(強化ガラス!)に椅子をぶつける女とか迫力あるんでお奨め(笑)
個人的には妻夫木の役柄がナイス!
マユゲつながってるんですよ!
やべ。。。観たくなってきた。。。ってか蒼井優、映画出すぎ(笑)

【注意!】あらすじに書いた「コップに中に入った液体」について。。。
これから公開の映画なんで詳しくは書きませんが。。。絶対に食事の前後に読まないで!
俺の場合、朝の通勤途中に読んでいて非常に気分が悪くなりました(泣)
映画だとどうなるんだろう。。。観たいような観たくないような。。。

クワイエットルームにようこそ
松尾 スズキ / / 文藝春秋
ISBN : 4163245200
スコア選択: ※※※※

by daiske-s | 2007-10-10 22:06 | 読書